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ご復活の喜びの手紙

2024年 ご復活の喜びの手紙

声かけ 心がけ いのちがけ

大司教 ペトロ 中村 倫明

 今年最初の手紙で、「声をかけてください」とあらためてのお願いをいたしました。

 すると何人もの方から、「声かけ頑張ります」という年賀状や実際のお声をいただきました。ある年賀状には「声かけ ふりかけ 情かけ かけ合いの妙で教区再生を!」というさらなる広がりのあるお言葉を頂きました。また「チェックしました」と数字を記してご報告してくださった方もおられます。あの手紙を多くの皆さま方が、それぞれに心に留めてくださり、実行に移してくださっておられることを知り、とっても嬉しかったです。

 そして、実際に皆さま方のお声かけによって、今年の復活祭にも、幾人ものキリスト者が誕生なさったことでしょう。声をかけ続け、導き、ともに歩んでくださった皆さま、ありがとうございます。そして、その声を受けとめてくださり洗礼へと導かれキリスト者となられた皆さま、よかったですね、おめでとうございます。これから同じ神の家族の一員として、よろしくお願いいたします。

 洗礼式は、もちろん皆さま方の小教区において大きな喜びでありお祝いですが、「よかったね。ありがとう」と一番喜んでくださっているのは神さまです。

 だって、わたしたちに「わたしはあなたを愛しています。わたしが、あなたに命を与え、あなたを創りました。あなたはわたしの愛する大切な子ですよ」とずっと声をかけ続けてくださっていたのは何よりも神さまでしたし、これからだって一番かけ続けてくださるのも神さまだからです。

 しかも、その神さまは、このわたしたちを通して、このわたしたちを使ってご自分のことを伝えることを望んでおられます。ですから、その神さまと一緒に、これからも「あなたは神さまから絶対的に愛されていますよ。わたしも大好きです」と声をかけ続けてまいりましょう。このたび受洗なされた皆さまも、これからご一緒にお声かけをお願いいたします。

 本年1月に行われた下五島地区合同堅信式でのことです。受堅者代表感謝のあいさつで「わたしたちの大好きな中村大司教様」というフレーズが何度もありました。〝初めてお会いするのに…たぶん、主任神父様かシスターかご両親が書かせたな〟と心の中では思いましたが(間違っていたらごめんなさい)、それでも、とっても嬉しかったです。あらためて感謝申し上げます。そして、わたしも言いたいし、本当はわたしこそ申し上げなければなりません。「わたしもみなさんのことが大好きです」

 そして、この「大好きです」という言葉を神さまこそが一番おっしゃってくださっています。

 ヨハネ福音記者は、この世においでになった神さまは言葉であったと記しました(ヨハネ1・1-14)。そして、その言葉は「命の言(いのちのことば)」(1ヨハネ1・1)であったといいます。

 イエスさまご自身もご自分のことを「わたしは命である」(ヨハネ14・6)とおっしゃり、そのことを弟子であるペトロは「あなたは永遠の命の言葉を持っておられます」(ヨハネ6・68)と認めています。

 では、神さまの言葉とはどんな言葉なのでしょうか。わたしたちの命となり、わたしたちを生かす言葉とは一体どんな言葉なのでしょうか。

 それは「愛している」「大好きです」という言葉です。

 ヨハネは「神がわたしたちを愛してくださった」(1ヨハネ4・10、19)と述べ、イエスさまご自身も「わたしはあなたたちを愛した」(ヨハネ13・34、15・12)とおっしゃいました。そして、そんな神さまのことをヨハネは「神は愛である」(1ヨハネ4・8、16)と言い切ります。

 この愛である神さまが、ご自身の言葉と行いによって、わたしたちに「愛している」「大好き」と命がけで語ってくださったのです。

 イエスさまご自身おっしゃいました。「わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる」(ヨハネ10・11)。そして実際に、「イエスは、わたしたちのために、命を捨ててくださいました」(1ヨハネ3・16)。神さまはわたしたちに「その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」(ヨハネ3・16)のです。

 まさに神さまの「愛しています」という声かけは、イエスさまの受難と死という命がけの行いでした。さらに神さまは、その命がけの声かけが消えることなく永久に続くために復活という出来事を与えてくださいました。イエスさまはその神さまの愛を認識しておられました。「わたしは命を、再び受けるために、捨てる。それゆえ、父はわたしを愛してくださる」(ヨハネ10・17)。

 そして、実際にイエスさまの復活を通して「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28・20)という、さらなる神さまの愛の命がけの声かけとなっていきました。

 「愛しています」「大好きです」「いつもともにいます」この神さまの命がけの声かけを、わたしたちがしっかり受け取り、そして、この『愛と救いのメッセージ』を周りの人々にも声かけ伝えていくことに心がけ、この声かけが人々の救いのために懸命(命がけ)になっていく時、わたしたちの教区ももっと変わっていくと信じます。

さて、今回も前回と同じ質問です。
今日、誰かに声をかけましたか?
今日、誰かを教会に導き招きましたか?

 

おともだちへ

このまえ おともだちから
こえをかけてもらいました
「だいすきなだいしきょうさま」
うれしかったです

わたしもみなさんにこえをかけます
「みなさんのことがだいすきです」

かみさまがいちばん わたしたちに
こえをかけてくださっています
「みなさんのことが
だい だい だいすきです」
わたしもとってもうれしいです

だいしきょう
ペトロ なかむらみちあき