当日の会見の模様はこちらから視聴できます。(カトリック長崎大司教区家庭委員会 YouTube)→ https://youtu.be/E6HCx52xE8s?feature=shared (← 2025年6月2日掲載しました)
かつて旧浦上天主堂の2つの鐘楼には大鐘と小鐘の1対がつるされていた。1945年8月9日の原爆投下によって小鐘は大破し、大鐘はがれきの中から見つかって現在も南側の鐘楼で祈りの時を告げている。大破した小鐘は現在その時の姿のまま浦上教会原爆遺物展示室に保存されているが、このことを知ったアメリカの人々がこのほど小鐘と同型の鐘を復元し、浦上教会に寄贈した。
鐘を贈ったのは、米国ウィリアムズ大学のジェームズ・L・ノーラン・ジュニア教授と米国のカトリック信徒ら。復元された鐘は、直径約81センチ、高さ66センチ、重さ224キログラムの青銅製。アメリカから空路で日本へ運ばれ、大阪から陸路で渡り、5月1日(木)に長崎入りした。
アメリカの人々から日本の人々へ新しい鐘が贈られたことを知ってもらうため、浦上教会と長崎大司教区は5月15日(木)10時から長崎大司教館で記者会見を開き、寄贈された鐘を披露した。会見者は、中村倫明大司教、浦上教会主任の山村憲一師、浦上教会出身で鐘にゆかりのある山田良秋師(教区広報委員長)、また、オンラインでノーラン氏が出席し、通訳は城山教会の今田昌樹師(聖アウグスチノ修道会)、司会は教区本部事務局長の葛嶋秀信師が務めた。中村大司教からは、鐘が「ともに世界平和の実現に向かって歩む大きな希望の証し」であることが強調され、語られた。
鐘は、教会北側の鐘楼に設置する前に一般公開される。期間は5月24日(土)から6月1日(日)まで。場所は浦上教会原爆遺物展示室。その後は鐘の祝福を経て設置、8月9日(土)11時02分に初めて平和の祈りの音色を響かせることになる。
写真は、寄贈された新しい鐘がつるされる予定の浦上教会北側の鐘楼(円囲み)、5月1日に長崎に到着した鐘を確認する関係者、5月15日に大司教館で行われた記者会見。