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10月13日 浦上教会の被爆十字架返還 答礼巡礼の報告

 先月9月終わりから10月はじめにかけて、髙見三明名誉大司教を団長に、浦上教会の代表者合わせて総勢6人の巡礼団が、「被爆十字架」返還(2019年8月)に対する答礼巡礼のため米国を訪問した。

 この報告の記者会見が、10月13日(木)浦上教会司祭館で行われた。会見では、はじめに髙見大司教が「核兵器廃絶に向けて何かができるという希望を抱かせるような巡礼になった」とあいさつし、巡礼者たち一人ひとりから訪問先での交流の様子や感想が伝えられ、その後、質疑応答があった。巡礼者からは「(平和に向けて)もっと行動しなければと思った」「原爆のことはまだ知られていない。伝えるべきことを伝えていかないといけないと感じた」などの話しがあった。(写真は会見の様子)


 「被爆十字架」とは、1945年8月9日原爆投下後の浦上教会でがれきの中から米兵が発見したとされる十字架で、37年間にわたりオハイオ州のウィルミントン大学平和資料センターに展示保存されていたもの。3年前の2019年8月に米国から数人の方々が長崎を訪れ、7日、「被爆十字架」を浦上教会に返還した。その後、同教会では十字架返還に対する感謝を表したいと答礼巡礼を計画していたが、翌年から拡大した新型コロナウイルスの影響によって実施のめどが立たず、被爆77年となる今年、9月26日~10月4日の日程で巡礼を行うこととなった。

 答礼巡礼では、オハイオ州ウィルミントン大学平和資料センターへ被爆十字架レプリカ(複製)を贈呈、シカゴ大司教スーピッチ枢機卿を表敬訪問、被爆十字架をがれきの中から発見したフック氏のご家族との対面、現地の大学生や平和活動団体との対話などを実現することができた。


※答礼巡礼に関する記事は長崎教区報に掲載される予定。

過去の関連記事→ 『カトリック教報』2019年9月号(1・3面) 『カトリック教報』2022年10月号(2面)