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5月31日 「聖母への祈りのひととき」浦上教会でのミサの説教

 シノドス第16回通常総会に向けて「聖母への祈りのひととき」をもつよう呼びかけがあっていたことを受け(関連ページ → 「聖母への祈りのひととき」のお願い )、無原罪の聖母に奉献されたカテドラル浦上教会では 5月31日(水)、午前5時30分からロザリオとシノドスのための祈り、6時からミサがささげられた。


2023年5月31日(水)浦上教会での聖母への祈りのひととき
ミサの説教 中村倫明大司教

 本日は、聖母訪問の祝日です。本年2月の終わりに、バチカンのシノドス事務局から、今月の聖母月、締めくくりの日に、10月バチカンで開催される第16回シノドス総会のために「祈り」をお願いしますという依頼の文書が届きました。
そこで長崎教区としては、カテドラル浦上教会での祈りをメインの場とし、他の小教区や修道院においては、それぞれのやり方での祈りの時を持つようにしました。

 わたしたちはあらためて、2年前から、すでに始めています今回のシノドスのことを思い出していきましょう。シノドスとは、ともに歩むということです。

 そして、今回のシノドスのテーマは「ともに歩む教会のため ― 交わり、参加、そして宣教」ということでした。2年前の9月、一番最初にバチカンから出されたシノドスのための手引書にはそのことについての説明が書かれてありました。

まず交わりについて ― このモデルは、三位一体の神さまの愛と一致の交わりです。すなわち、三位一体の愛と命とを頂いているこのわたしたちも、その神さまの愛の中でともに生かされて、ともに愛し合って生きていこうということです。

参加 ― これは、神の民であるわたしたちが、一人ひとりに与えられている聖霊やそのたまものを持ち寄って互いに仕え合うことです。
どうやって参加するかと言うと「祈り、耳を傾け、分析し、対話し、識別し」ていくことによってだと言われます。特に、わたしたちの周辺に追いやられている人や排除されている人たちのために「祈り、耳を傾け、分析し、対話し、識別し」ていくことが必要です。

宣教について ― 教会は福音宣教のために存在しています。教会の中心は、わたしたちの考え方ややり方ではなく福音が中心です。わたしたちの使命は、全人類の中で神さまの愛をあかしすることです。何度も申しますが、「特に、霊的に、社会的に、政治的に、地理的にも、(実存的に)周辺に追いやられている人や排除されている人に、そして、その人々とともに」福音を証しすることが求められています。

 このバチカンのシノドスのテーマ「交わり、参加、宣教」は、不思議なことに、すでに何年も前からわたしたちが掲げている長崎教区のテーマと同じです。

 そこでわたしたちは、この「交わり、参加し、宣教」というテーマに、あらためてもう一つ「ともに」という言葉を足してさらに歩みを始めます。
わたしたちの使命を他人任せにするのではなく、自分勝手にするのでもなく、誰をも排除することなく、「ともに歩んで、ともに参加し、ともに交わり、ともに宣教する」わたしたち長崎教区、カトリック教会となるようにと願います。

 そのためにも、今回のバチカンでのシノドス総会が、ともに見つめ、ともに考え、ともに進んでいく総会となりますように、聖母マリアさまの特別のお取り次ぎを願って、この長崎でのミサをささげていきましょう。