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新作能「長崎の聖母」 米国での公演 終わる

IMG_9479(教区HP掲載用)

 米国ニューヨーク・国連本部での核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせ、新作能「長崎の聖母」がニューヨークとボストンで上演された。公演を手掛けた2015 NAGASAKI WEEK IN NY実行委員会の関係者らが6月1日、長崎原爆資料館を訪れ、田上富久長崎市長に報告した。

 新作能「長崎の聖母」は、原爆投下後の惨状と浦上の復活、平和への祈りをテーマに、多田富雄東大名誉教授(2010年4月逝去)が書き、銕仙会が制作した作品。被爆60周年にあたる2005年、純心学園と浦上教会の共催のもと浦上教会で初演され、その後もさまざまな場で演じられてきた。

 海外上演は今回が初めて。日本の伝統文化である能という形式を取り、長崎を舞台とした演目を通して核兵器廃絶への関心を高めていきたいと、実行委員会が企画。5月14~16日ニューヨークのジャパン・ソサエティーで、5月20日ボストンの昭和女子大学レインボーホールで公演を実施し、多くの人が来場したという。

 公演では、米国人を中心とする観客のために英語の字幕が準備されたが、聖母を演じた観世流銕仙会の能楽師・清水寛二さんによると、「字幕を見る方はあまりいなくて、(演じている)こちらの方を集中して観ていただいている感じだった」という。

 田上市長は、「こういう伝え方もやはり大事。よかったと思う」と話した。

 

(写真は、田上市長に報告する関係者ら。左から、能楽師・清水寛二さん、土山秀夫実行委員長。長崎純心大学の片岡千鶴子理事長と濵田洋子教授も同席。)